2010年8月27日金曜日

前立腺癌のPSAを回帰分析(実例)

200912月に日泌会は『前立腺がん検診ガイドライン2010年増補版』を公表し、PSA検診を推奨しましたが、政府所管の研究班はPSA検診のエビデンスレベルと推奨グレイドを何れも最低レベル【1-】、【I】に評価しました。世界的にも略同様の評価です。
以上の前提を踏まえてお読みください。(2011/3追記)




デマンドグラフからPSADT PSAVを計って予後を知る。

日泌会・厚生科学研究班編/医療・GL(06年)/ガイドラインでは、前立腺癌再発、PSAについてのアウトラインを以下に述べています。


1)術後のPSAは癌の悪性度を反映している。
2)術後PSA 0.1以下=23ヶ月でPSA再発20%。
PSA 0.2以上=9ヶ月でPSA再発87%
3)PSA上昇を伴わない臨床的再発は2%(低分化癌には要注意)
4)PSA再発から転移まで8年 PSA4でも63%は転移なし。
5)PSADTが3ヶ月未満なら死亡因子
6)予後はPSAと悪性度の2つの因子で決定する。
7)GS8以下 術後2年以上でPSA再発した場合、もしくはPSADT10
ヶ月以上のケースでは他転移し難い。
8)PSA値は癌の大きさに顕著で、GS,皮膜外浸潤、精嚢浸潤、リンパ節転移、など  
臨床的意義を有し、病理組織学的状況を予測している。

以上を踏まえて患者が出来る再発予測をしてみました。

『PSA回帰分析』

2010年8月24日火曜日

PSA(PSADT,PSAV)で知ろう癌の正体と予後

200912月に日泌会は『前立腺がん検診ガイドライン2010年増補版』を公表し、PSA検診を推奨しましたが、第三者機関研究班はPSA検診のエビデンスレベルと推奨グレイドを何れも最低レベル【1-】、【I】に評価しました。世界的にも略同様の評価です。
以上の前提を踏まえてお読みください。(2011/3追記)

PSAよりもPSAVの信頼性が高いようです。近似計算式を具体的サンプルで紹介します。

GS別、病期別の再発率と余命。治療別の再発率と余命。再発時のPSAVー死亡率。再発時 PSADT、PSAV挙動ー余命。 も載せました。

再発に如何に向き合うか!!     勝負しています。
PDFファイルです。

『予後を観る』

2010年8月18日水曜日

前立腺癌PSAで知ろう過去と未来(PSAオン・デマンド)

200912月に日泌会は『前立腺がん検診ガイドライン2010年増補版』を公表し、PSA検診を推奨しましたが、第三者機関研究班はPSA検診のエビデンスレベルと推奨グレイドを何れも最低レベル【1-】、【I】に評価しました。世界的にも略同様の評価です。
以上の前提を踏まえてお読みください。(2011/3追記)

僕はPSA再発と言われました。で、PSAのトレンドから推測しました。未来と過去を。
再発の動向や時期、及び過去の病態も推測します。


僕的には好い結果と思いましたので、公開します。

占い程度にはOKかな~と思います。まーぁ八卦(ハッケ)みたいなもんです。でも、真面目に考えましたので、見てください。公開されてはいましたが、データをお借りしました前立腺癌の方にはお礼を申し上げます。PDFファイルです。

前立腺癌PSAオン・デマンド

2010年8月3日火曜日

前立腺癌再発はPSA(前立腺特異的抗原)が0.4~0.6で治療最適とか


PSAは前立腺から生成内分泌する糖蛋白で、役割は精液をサラサラにして受精を容易にするためのオタスケ・マンです。従って癌抗原では有りませんが、マウスなどに移植してやりますと、液性免疫(B細胞)が抗体を作ります。特異的(前立腺だけに特定)抗原(免疫学的に言うならばウイルスや非自己的細胞のクラスI分子)で、前立腺が正常細胞なら導管から精液内に誘導され、体液や末梢血内に浸潤することは有りません。前立腺に癌細胞や疾患がある場合は導管(ダクト)が正常に機能しなくなって、体液、粘膜、上皮質からPSAが血管に浸潤して血液中に混入します。
PSAの測定原理は先程簡単に説明しました一種の免疫反応の検査で判定します。

前立腺、精巣とも全摘した場合は基本的にPSAはゼロです。然しながら、PSAは生成されています。従って完全にはゼロとはならないようです。なぜか明らかにされていません。

では、前立腺癌が転移した場合はどうでしょうか?前立腺が全摘されている場合はPSAは基本的に生成されない筈ですから、転移で癌が大きくなってもPSAはゼロの筈です。悩みます。PSAをホルモン(内分泌)で0.0以下に抑えても転移癌が急速に進行したケースもあります。あっ!と、言う間での進行であったと記録されています。

これらの原因や理由は解説されていませんが、転移した癌細胞そのものは前立腺細胞由来で例え肺に転移してもがん細胞はPSAを生成していると考えられます。PSAを生成しない低分化(悪性)癌細胞ではPSAが生成されませんから、PSAだけで癌の判断は禁物です。逆に言えばPSAが血中に出現する癌は、充分に共存もしくは完治出来る癌細胞と考えていいかも知れません。希望を持ちましょう。

私は以上の様に考えます。
何もかもノーテンキに考えましょう。結果は一緒ですから。