ヒトの細胞分裂には出産時や死亡時の潮の満ち干きと同様に月の運行の影響があるらしい。
生殖遺伝子の減数分裂(父親と母親の遺伝子の交換時)を経て受精し、体細胞分裂(体形成)して出産までに約46回の細胞分裂をおこなう(細胞数約35兆Cellの代謝)。ヘイフリックによれば約60回の分裂でテロメアが終了するので、あとの細胞代謝がないとすれば、出生から体死亡までの残された代謝回数は14回以上の計算となるが、臓器や部位により代謝頻度はことなり、幹細胞のサポートが不要な組織もあるかも知れない。体全体で細胞数60兆Cell、細胞種200種以上。
代謝しないのは脳細胞、神経細胞。従って損傷をうけた場合は自己再生能はありません。代わりに発癌もありません。
心臓は周期30日とのデータがありますが、滅多に代謝しない様でこれも発癌は無いようです。
代謝が頻繁なのは骨随(血液)、毛根と腸粘膜(腺細胞)や胃で、抗がん剤で一番早く直接的な影響をうけます。が、代謝が早い分、細胞修正能は高く何れ治癒再生されていきます。放射線では晩発性副作用(血管などの損傷から)や他部位の副作用はこの代謝サイクリンが同様に拘わっています。
さて前立腺細胞周期ですが、抗がん剤や放射線(60Gでは)は効果が低いので、代謝周期は極めて遅いと思われます。骨は約90日の代謝といわれていますが成人後はもっと代謝が遅いのではないでしょうか。
当然細胞代謝周期は年齢とともに遅くなり、癌の進行も遅くなる傾向があります。
前書きが長くなりましたが、さて、本題です。今使用されている抗がん剤は徐放剤(徐々に放出する)であろうと思いますが、がん細胞が分裂する時にこそ放射線や抗がん剤の投与が有効であろうとの発想から、細胞分裂の様子をプレパラートで観察した結果、正常細胞は昼さがりから分裂し、がん細胞は宵から深夜にかけて活発な分裂活動のリズムを同定した。この夜行性のがん細胞に抗がん剤治療を夜に施行したところ副作用も軽微で良成績を得たと言う。臨床施行している施設もあるようです(クロノテラピー)。
出典
夜間に抗がん剤投与の治療が進行大腸がんや卵巣がんに効果 横浜市立大学医学部第2外科
副作用を抑える癌のクロノテラピー(時間差治療)
Notes
テロメア:染色体両末端(3‘ 5’)にあって遺伝子損傷保護CAPと思われてきたが、細胞分裂の回数券(ヘイフリィクによれば60回程度の分裂で細胞死する)説が現在の認識である。60回細胞分裂で115京の細胞を複製する。癌細胞の場合はテロメラーゼと呼ばれる酵素の常態活性化でテロメアのチケットが延伸され無限の分裂能を獲得し、癌は細胞死しない。
ヒトではテロメラーゼの活性は無に等しく、あっても微量で生命の根幹である幹細胞や生殖器官で認められるに過ぎない。
ヒトではテロメラーゼの活性は無に等しく、あっても微量で生命の根幹である幹細胞や生殖器官で認められるに過ぎない。
テロメアの証明:細胞60回分裂説(細胞数115京)があるが、まるでデタラメな説でも無い様である。細胞代謝は赤血球120日、心臓22日、腸管2~5日、最も頻繁なのが小腸で2日であるらしい(Ⅰ期M期24時間G0期24時間)。成体細胞数(ケラチン化する細胞含め)60兆(実際に代謝があるのはそのうちの1兆/日であるらしい)が2日で総入れ替わりと仮定すれば100年間では360×100/2 ×60兆=108京。 1兆/日説なら60兆では60日で総入れ替えなので3.6京となる。一番タイトな計算ではやはり人の生理寿命は120年か・・・。
テラトーマ:奇形腫。
1994年転移性大腸がん「くじ引き試験」と1997年同試験(患者数をふやして、その他同条件追試)での結果は正反対となりました。つまり大腸癌では効果が望めないことになりますが、大規模コホートではまた違った結果になる可能性もあります。
他の癌腫についての試験はありません。
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