2013年11月13日水曜日

抗がん剤拒否(時として患者は医師の考えたベストな治療を望んではいない) 


 
発癌させた免疫正常ネズミ(野生型)から取り出されたガン細胞を培養し、できた細胞株を再度元に戻した(移植した)ら免疫が発動し癌が消えたと言う。ウソの様な話であるが事実として報告されている。これは自然発生したがんの細胞組織に免疫システムは機能しない(非力の)証拠の一つとされた(故多田富雄著:免疫の意味論)。

 

がん細胞組織と言ったが、そのワケは、多種多様な細胞集団で構成されているのがガンで、素直で良い子の近藤先生(慶大放射線科)の言う「がんもどき」はその無害(生命リスクの無い)な腫瘍細胞の一部分のクラスター(腫瘤)を言うのかも知れない。例えば、筋層や脂肪域に進展しない粘膜内の非浸潤性がん細胞。 確かに「前立腺がん」では臨床的に確認出来ないガンや症状を伴わないがん患者が(PSA検診インフレーションの影響で)大多数あるのも確かで、PSAに翻弄されているのは私一人ではないだろうし、PSAリスクを説明しきれない泌尿器科医(教室:学会)にもその(治療に対する抵抗:近藤シンパシー)責任の一旦はあるだろう。ある剖検シリーズでは60歳以上のラテントがんは最大70%が推定されると言う。生検すれば殆どの人は前立腺がんと言えるが、日本の医療サイドの発信ではラテントは15~25%として対策型PSA検診を推奨している。が、訴訟大国アメリカ発の情報では日米ともラテント30~70%。僕がメリケンに説得力を感じるのは間違いだろうか?

 

PSA検診による死亡率減少の舞台裏は、早期発見の治療効果では無く 「 PSA検診インフレ ⇒ ノーリスクがん患者のマスプロ (大量生産) ⇒ がん特異的死亡率の相対的減少 」。  と、僕は思うのだが・・・!!

 

未読だが、近藤誠著「医者に殺されない47の心得」が100万部突破のベストセラーになり、医療界には困惑がある様で、某ドクターがサイトで近藤批判をシリーズするらしい・・・昨日読みましたが(^ω^)、抗がん剤否定は近藤氏や患者側にその責が有るのではなく、患者を無知に誘って来た日本医療の歴史的背景や、上流にある日本の制度(健保、法とか)も理由の一つで、時代が時を得て自然出産した近藤氏を個人非難しても何も問題は解決しない。つまり、治療方針の意思決定の、その場に患者が何時も不在である。治療プランは本来患者の都合により選択すべきであり、医師はそれに従うべきだし、意思決定できる第三者機関の作成した参考資料も患者に提出すべきであろう。そう言った医療リスク(不確実性)情報を患者に届けてこなかった今までが誤謬で、支払いも常に患者側に発生し、その経済的負担も治療を受ける不利益の一つであり、失敗があっても不確実性を理由に損失補填されない患者は、時として医師が提示するベストな治療を望んではいない。また経済問題は加療側だけではなく、患者側にも強く存在しているのが普通である。

追記:
ボランテイア(volunteer)は既に日本語となったが、アドボケイト(advocate)は馴染みがない。医師との対立軸ではないが、日本では知識の乏しい患者を擁護する、或いは代弁する機関や代理人が存在しない。アメリカでは看護師がその役割を担う意識が看護師を中心に拡ろまりつつあり、医師、薬剤師そして常に患者との接線を維持する看護師が対等の立場で治療方針の立案を決定する。日本でも外来窓口に「アドボケイター」があってもいいのかも知れない。

 

 
がんチーム医療のこれからを語る[4] 医師主導の医療を変えるには

低侵襲性医療、関西では 「 メディカルクラスター構想 」 があり理念は近いかも知れない。MDアンダーソン・がんセンターの日本版モデルである。MDアンダーソン発の恋するフォーチュンクッキー ┌( ^ω^)┘♫ (@_@)。元気でるぞー!!!