2011年2月18日金曜日

PSA難民 PSA再発で実態の見えない『がん』を抱え癌難民はどこへ行く?

(全国の前立腺がん患者数6万人が難民化し、彷徨いだしている。)

下のグラフは私のPSA推移である。緑線がPSA実測値で、赤線がデマンド(予想特性)である。記録はRRP(2月15日)の後、4月5日採血でのPSA値から開始され本年2月10日で終了している。
回帰分析でも指数関数を示し、その挙動(kinetics)からは約300日のPSADTと判断され、PSA再発と医師から診断されるに違いない。このグラフからはいかなる施設であっても異を唱えられる事はない。
事実、K大からはPSA値0.384の時点でPSA再発と告げられた。(K大ではRRP後0.2をスレッショルドホールドとしたガイドラインを設定している様である。)
だが、果たして癌であろうか?PSA再発とは言えても、癌を確定でき得る医療機関は存在しない。幻の癌であるからである。何故ならPSA再発で画像等により臨床的に確認されたケースは僅か2%に過ぎないからである。
私の場合も癌再発では無いと主張するつもりは無い。Failかも知れない。だが、疑問はある。
1) 1次処理(RRPなど)後PSAの挙動(kinetics)をもって生化学的再発としている。
癌細胞の残存もしくは転移がその理由である。
だが、癌細胞だけを存在させる様な神業的な手術が可能である筈が無い。残存された組織に僅か癌細胞が付着していたと言うほうが正解である。
癌細胞が常時異型腔孔から喪失された基底膜から漏出するPSA( 抹梢血 )の量に比べ良細胞から射精時に産生放出されるPSA(精液中)は実に100万倍と言う多さである。
この正常細胞は癌細胞とは異なり上皮細胞だけで生存する事は不可能でやがて自然死してゆくと思われるが、その間PSAは射精に伴い体内に放出される。『PSA再発の多数は術後1年以内』との見解には以上の理由であるならば実に説得力を持つ。粘膜や間質の存在なく癌細胞の残存は有り得ない。で、あるならば術後最低2年経過後のPSA挙動で再発を論議すべきと思うが・・・PSA<1ではありえるのではないか・・・?
    
    (2/26追記)私のケースは神経温存していますから前立腺細胞組織が残存している可能性が否
定できません。癌細胞が露出して前立腺上皮が他の周辺臓器と癒着していた場合も同様です。 微小転移巣がある場合ではPSAと癌は相関をもつと考えられますが・・・。


2)前立腺がんと性の問題
LH、ED治療薬(PDE_5)と射精、そして前立腺がんの問題は次回述べたいと思います。

グラフの説明
RRP(2月15日)後1ヶ月余、3月19日主治医からED治療薬(レビトラ)を処方して頂き、7月16日PSA再発と告げられるまでなんら躊躇う事なく服用した。
ED治療薬はPDE_5阻害薬なのでPSA昇降とは無関係となるが、LHの働き無くては、この薬は有効でない。LHはPSAそのものと言い換える事が出来るので、矛盾の成立である。LHの発現は前立腺の膨張を助長し、PSAを上昇させる。慌てて、服用を中止して禁欲体勢を堅持すること約2ヶ月。僕の性分にも困ったもので、PSA降下で安心したのか、抑圧からの開放か、奔放を尽くした結果が1 月10日の自レコ更新。目下現在反省期間中です。




参考
アナログ治療での不可解なPSA上昇原因の可能性として、副甲状腺ホルモンとの発表がなされましたが、他にも大きな理由があると思います。
PSA値は副甲状腺ホルモンでも上昇 (日経メディカルより)2012/3/8追記

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