2011年2月10日木曜日

日泌会はPSA上昇と射精回数の相関を明らかにすべきだ。

前立腺がんの再発とされているのは、前立腺特異的マーカーであるPSA値による挙動(kinetics)である。
臨床癌でも病理診断でも無い。生化学的免疫反応である。大凡総ての前立腺癌の一次的処置(手術や放射線)後の病態観察でPSA測定を行い、この数値及び患者の特異的状況をもってエンドポイントを決定している。即ち、PSA挙動を再発因子としている。では、現在に至るまで再発とされた患者の転移癌もしくは局所残留癌が臨床確定された実証数が公開されていないのは何故なのか。PSA再発における内分泌療法終了後に臨床癌と進行した患者データが依然として闇である。論議はPSA再発とその処置までで、成立数(癌実証数)には触れていない。

処置後のPSA降下をみて患者も納得している。が、果たしてPSA降下は癌の壊死や癌の不活性化だけが要因なのであろうか、もともと癌細胞が放出するPSAは良性前立腺細胞が放出する量に比べればかなりの低さである。言い換えれば、癌細胞がなくとも放射線照射でPSAは降下する。では、全摘(RRP)術後で癌細胞の因子によらないPSA上昇は有り得ないのか?60歳で男性ホルモンの分泌低下はとまるが、精子の産生及びPSAの産生は継続する。が、その産生メカニズムは異なり良細胞からのPSAは射精時のみ大量に放出する。従って前立腺細胞組織が残存すれば、そして活発な性活動があるならば、導管を喪失したPSAどこへ行くのでしょう?分解されるだけでしょうか・・・?
PSA>1ならば明らかに「がん」細胞で、取り残された良細胞からのPSAは考え難いと医療サイドは言うが・・・果たして正解なのであろうか・・・?



こう言う疑問を感じているのは僕一人だけでない。多くの前立腺癌患者が実感として抱えているのである。

参考

射精でPSAは減少する。理由は精液が枯渇するから。(Effect of ejaculation on PSA levels)

1998 Mar;51(3):455-9.
The effect of ejaculation on prostate-specific antigen in a prostate cancer-screening population.
この論文では射精とPSAは無関係と結論しています。




0 件のコメント:

コメントを投稿