2014年10月2日木曜日

がん・治療の意味論 : 遺失生命の量=遺失寿命時間×死亡者数の考え方。

  
問題1)

死亡率83の肺癌、同15の直腸がん、社会的損失が大きいのは?

肺癌の粗死亡率は83.810万人当たり)で、同癌による平均死亡年齢は75.57歳であった。一方、直腸癌の方は粗死亡率が15.5で、同直腸癌平均死亡年齢は71.58歳であった。また、実測平均寿命は78.1歳として、もし、肺癌の平均死亡年齢を76.86歳と仮定した場合、社会的損失の大きい癌はどちらと思われますか?(高齢者の経済・生産的尺度等の考慮は除外)


  











問題2)
下の4っの癌で社会的損失が最も大きい癌はどれでしょうか?
女性の癌では、粗死亡率が高い順で大腸癌が33.6(結腸と直腸)で平均死亡年齢は78.8歳、肺癌は31.2で同死亡年齢は78.85歳、胃癌は26.2で同死亡年齢は80.23歳、乳癌は4番目で19.4で同死亡年齢が66.26歳と算出されました。死亡率の高い大腸癌が注目されますが、社会的損失や治療と言う意義から考えた場合果たして「死亡率」、それだけでいいのだろうかと考えています。何故なら、ここで言う治療の意味は質の低下も無く、延命を含めて、「寿命を少しでも天寿に近づける」*技術*や*知識*を意味しているからです。さて、どの癌が正解でしょうか? 














問題1の回答)

もし肺癌の死亡年齢が76.86歳ならば有意差はありません。
遺失生命の量は同じと考えています。

 


問題2の回答)

4番目の乳癌が1番社会的損失が大きい(遺失生命の量が1番多い)と考えています







遺失生命とその量について 

遺失生命とは天寿途中で止む無く剥奪された本来あるべき生命時間を言い、この値は平均寿命から死亡年齢を引く事で得られます。今回は実測平均寿命を使用しました。
この遺失生命に死亡数を乗算した解を遺失生命量としました。(下グラフ)
















因みに年代別罹患者数は

乳癌罹患数最多年代606410870人。大腸癌罹患数最多年代85歳以上10169人。

この論に従うならば、「乳癌」こそ問題となるのですが・・・。皆様はどの様にお考えでしょうか?

あ、言っておきますが、多くの高齢者を助けるか、少数の若い人を助けるか、等と言う論議ではなく、死亡数と同様に実測(実績)平均死亡年齢も公表するべきだと言う厚労省への主張ですから・・・。これが明日への第一歩に・・・



参考

サンプルとした部位別がんの死亡年齢推移のグラフと、白血病(死亡者数3千~5千人強)のグラフを出図します。僕が作成したグラフなので精度や信頼性は乏しいかも知れませんが重々了承願います。

①男性 直腸/結腸癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
②男性 肺癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
③女性 胃癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
④女性 直腸/結腸癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
⑤女性 肺癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
⑥女性 乳癌 平均死亡年齢 平均寿命 推移
⑦女性 白血病 平均死亡年齢 平均寿命 推移
⑧男性 白血病 平均死亡年齢 平均寿命 推移























女性のがん:「がん平均死亡年齢、がん平均罹患年齢、及び実測平均寿命」と各員数の推移

男性のがん:「がん平均死亡年齢、がん平均罹患年齢、及び実測平均寿命」と各員数の推移











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