2010年4月27日火曜日

1月12日 手術コース決定と説明


新年気分の抜けた12日。チームカンファで決定した術式の説明があり、終了後神経移植を
担う成形外科の診察をうけた。術式は【開放前立腺精嚢全摘除 両骨盤リンパ節郭清 左勃
起神経移植 右温存 順行式】。要は骨盤内の男性機能を諸共切り落とすらしい。睾丸は骨
盤外なので、大目に見て貰える様であるが、もう、殆ど勃起は無いのに等しい。
前立腺癌と診断されたら、命をとるか勃起をとるか2択を迫られる訳で、第三の道は開かれ
ていないのである。私の記憶にある限りでは大概は命を選択するだろうが、高名な映画監督
である深作氏は躊躇無く勃起の男子本懐を遂げられたのである。

W医師の説明では、臍下8Cm程を開腹して恥骨内に手を突っ込み前立腺を切除するが、恥
骨の大きい患者の場合は骨を削るらしい。外科医が大工系と言われる所以である。
ご存知の通りこの骨盤内と言うのは大変重要な内臓機能の集約した場所で、人体の血液の
大半は此処で造血される。人体の総血液量は約体重の8%(女性は7%)であるから体重60
Kgであった場合は4.6klの血液量と言う訳である。血液が体内一巡りに要する時間は1~
2分。速度は大静脈で最大速度は1秒間に100Cmであるらしい。
血管に誤ってメスが入った場合静脈では、総血液の半分の流血で致死に至ります。
大動脈では25%ですから1140mLで天国です。
手術室での患者の生死は麻酔医が握っていますが、麻酔医は裏方を担うので余りご存知で
方も多いのでは無いかと私は思います。麻酔科医師は命の番人です。
出血の可能性は成形外科では非常に低く、矢張り前立腺の摘出時に高い様です。
私の貯血の予定は合計1200mLで、通常は800mLを備えるようです。
手術日は2月16日で、庭の梅の木に蕾が出てくる頃でしょう。
新年早々と生死と精子の問題に向かい合うとは夢々想像すらしていませんでした。


記録【桃色吐息】
http://sites.google.com/site/zenritsusenoyajinotameiki/home

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